肥満は、生活習慣病や腰痛、膝や足首などの関節痛の原因のひとつにあげられます。肥満は上半身型(リンゴ型)と下半身型(洋ナシ型)、そしてバナナ型の3種類。
中でも隠れ肥満の危険性が最も高いのがバナナ型です。筋肉量が少なく痩せにくい傾向があります。
隠れ肥満のチェック方法「BMI」と「体脂肪率」
隠れ肥満とは、見た目は痩せ型でほっそりしていても、中性脂肪が皮下や内臓に蓄積されている状態です。隠れ肥満のチェック方法として、「BMI(Body Mass Index)」と「体脂肪率」の2つを組み合わせることが推奨されてます。
隠れ肥満をチェック!「BMI(Body Mass Index)」
BMI(Body Mass Index)は、次の数式にて算出されます。
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
たとえば、身長160cmで体重50kgの人のBMIは、50(kg)÷1.6(m)÷1.6(m)=「19.53」です。
■BMI
18.5未満:低体重(Underweight)
18.5以上25未満:普通体重(Normal range)
25以上30未満:肥満(1度)(Pre-obese)
30以上35未満:肥満(2度)(Obese class I)
35以上40未満:肥満(3度)(Obese class II)
40以上:肥満(4度)(Obese class III)
参考資料:厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html
隠れ肥満をチェック!「体脂肪率」
BMIは、手軽に算出できる反面、アスリートなどの筋肉量の多い人も、「肥満」に該当してしまう可能性を持つ数値です。
なおかつ、痩せているのに中性脂肪が多い「隠れ肥満」を見つけることができません。そのため、体脂肪率を計測することで、隠れ肥満を含めた肥満度を判別する必要があります。
参考資料:タニタ「体組成計の測定項目の見かたについて」
https://www.tanita.co.jp/health/measure/taisoseikei/
男性(18歳から39歳) | 男性(40歳から59歳) | 男性(60歳以上) | |
---|---|---|---|
やせ型 | 体脂肪率10%以下 | 体脂肪率11%以下 | 体脂肪率13%以下 |
-標準 | 体脂肪率11%~16% | 体脂肪率12%~17% | 体脂肪率14%~19% |
+標準 | 体脂肪率17%~21% | 体脂肪率18%~22% | 体脂肪率20%~24% |
軽肥満 | 体脂肪率22%~26% | 体脂肪率23%~27% | 体脂肪率25%~29% |
肥満 | 体脂肪率27%~ | 体脂肪率28%~ | 体脂肪率30%~ |
男性の場合、隠れ肥満が疑われるのは、体脂肪率25%以上というのが、厚生労働省の見解です。
女性(18歳から39歳) | 女性(40歳から59歳) | 女性(60歳以上) | |
---|---|---|---|
やせ型 | 体脂肪率20%以下 | 体脂肪率21%以下 | 体脂肪率22%以下 |
-標準 | 体脂肪率21%~27% | 体脂肪率22%~28% | 体脂肪率23%~29% |
+標準 | 体脂肪率28%~34% | 体脂肪率29%~35% | 体脂肪率30%~36% |
軽肥満 | 体脂肪率35%~39% | 体脂肪率36%~40% | 体脂肪率37%~41% |
肥満 | 体脂肪率40%~ | 体脂肪率41%~ | 体脂肪率42%~ |
一方、女性に関しては、体脂肪率30%以上が厚生労働省の隠れ肥満の指針とされています。ただし、上記の表で照らし合わせた際には、軽肥満の数値を目安にしても良いかもしれません。
隠れ肥満の解消法
隠れ肥満の解消法として、以下の項目があげられます。
・栄養バランスの良い食事
※炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維
・食事の回数(1日3回が理想)
・良質な睡眠
・ウォーキングなどの適度な運動を習慣化する
・ストレスを上手に発散する
取り組みやすいところから、少しずつでも行っていくことが大切です。